写真:宇宙機ガリレオが撮影したガニメデの写真(提供:NASA)
ガニメデは太陽系で一番大きな衛星で、なんと惑星である水星よりも大きいのです。
図1:太陽系の惑星と衛星の大きさ(一部)
このように比較すると、地球や火星に比べても大きな「月」であることがわかります。
ガニメデはまた太陽系の中で唯一磁場を持つ衛星としても知られています。
2015年3月、ハッブル宇宙望遠鏡によるガニメデと木星のオーロラの観測から、ガニメデの地下には塩水の海があるとの研究発表がなされました[1]。
図2:ガニメデのオーロラのイメージ図(提供:NASA)
計算によると、海の深さは100kmあり地球の最も深い海の10倍もあります。地下の海水の総量は地球上のすべての海よりも多いそうです。表面には厚さ150kmの氷の層があり、その多くは水(H2O)の氷ですが、二酸化炭素や、二酸化硫黄や、シアン、硫酸塩、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウムなども観測されているそうです。これまでの研究からガニメデの内部は次の図のようではないかと考えられています。
図2:ガニメデの内部構造 (提供:NASA/JPL-Caltech)
欧州宇宙機関ESAが2022年に打ち上げて2030年に木星に到着するJupiter Icy Moon Explorer (JUICE)の観測に期待がかかります。
[1] "NASA’s Hubble Observations Suggest Underground Ocean on Jupiter's Largest Moon". NASA News. Retrieved 2015-03-15